カブトムシの成虫の飼育方法(飼い方)を解説します。飼育に必要なものや飼育の注意点,エサ,飼育環境についても解説します。
カブトムシは体が黒っぽいため、直射日光が当たったり、気温が高いと熱を吸収してしまい、死亡してしまいます。そのため、1日中直射日光が当たらない場所で、暑くならない場所で飼育する必要があります。気温は25度前後がよく、30度を越える場所は不適である。屋内の1階の涼しい場所に置くのがよい。また、昼間は明るく夜は暗い場所がよい。
カブトムシは活発に活動をするため、飼育ケースは大きめの方がよく、横25cm×縦15cm以上の飼育ケースを使用した方がよい。また、成虫は非常によく飛ぶため、逃げ出さないように必ずしっかりと蓋ができる必要があります。カブトムシはある程度まとめて飼育ができます。1つの飼育ケースで多数を飼育する場合は、数に応じて大きな飼育ケースが必要となります。目安としては横25cm×縦15cmの飼育ケースで2~4匹、横31cm×縦17cmの飼育ケースで6~8匹となります。飼育ケースの大きさに対して飼育数が多すぎると、ケンカが多発し羽に穴が開いたりケンカの影響で死亡する個体が出る場合があるため注意が必要です。
飼育ケースに湿らせたマットを10cm程度入れます。マットを入れる際は、マットを固める必要はなく、そのまま飼育ケースに入れるだけでよい。マットの湿り具合は、強く握った時にマットが固まるくらいがよい。強く握った時に水が出てくる場合は、水分が多すぎである。カブトムシは1回ひっくり返るとなかなか起き上がることができないため、ひっくり返ったときに足を引っかけて起き上がれるように、直径2~5cm程度の木の棒を何本か入れておきます。エサは昆虫用ゼリーが便利です。まとめて飼育する場合は、飼育匹数と同じ数だけのエサを入れておいた方がよい。
カブトムシは羽化後から約1ヶ月の間はエサを非常にたくさん食べます。目安としては1匹が1日で昆虫用ゼリー(16g)を1個食べます。そのため、毎日エサを与える必要があります。5匹飼育している場合は毎日5個の昆虫ゼリーを与える必要があります。7月上旬に羽化した場合、羽化後1ヶ月を過ぎて8月後半になってくるとエサを食べる量は減少することが多いようです。
マットが乾燥してきたら霧吹きなどで湿らせます。一般的にはカブトムシの排泄物でマットが湿らされている状態になるため、適正な飼育数であればマットが乾燥することはあまりありません。飼育ケースの大きさに対して飼育数が少ない場合はマットが乾燥する場合があるため、その場合は湿らせます。逆に、飼育ケースの大きさに対して飼育数が多いとマットが湿りすぎている状態になり、マットがドロドロになる場合があるため注意が必要です。カブトムシの成虫の寿命は3ヶ月程度のため、昆虫マットが劣化することはあまりないと思いますが、劣化した場合は交換します。マットが劣化するとパウダー状になったりドロドロになったりします。そのような場合はマットを新しいものと交換します。通常は昆虫マットが劣化する前に幼虫が生まれて幼虫のエサになってしまうことが多いため、交換は不要かと思います。
なお、世話をする際に成虫を一時的に取り出す場合は、必ず蓋をしたケースに入れます。カブトムシは昼間でも飛ぶ場合があり、蓋をしていないケースに入れておくと、飛んで逃げる場合があります。